サンゴ礁の島、喜界島で生まれたクラフトコーラシロップ『TOBA TOBA COLA』
喜界島で作られる島仕込みのクラフトコーラ
世界自然遺産の奄美大島から飛行機で約20分という近い距離にある喜界島。晴れた日には奄美大島北部のあやまる岬からも見ることができる喜界島は、奄美群島のひとつであり、車なら1時間でぐるっと一周できてしまうほど小さな島です。 サンゴ礁の隆起によって形成され、今も隆起し続けている世界的にも珍しい島なのです。
巨大なガジュマルや、オオゴマダラやアサギマダラなどの美しい蝶、「シュガーロード」とも呼ばれる見渡す限りのサトウキビ畑が続く一本道など、派手さはないけれど自然と向き合うことができる、ゆったりとした時間が流れています。
喜界島の土壌は海のミネラルをたっぷり含んでいて、サトウキビや生産量日本一の白ゴマなどの農業が盛んです。果樹も多く栽培されていますが、中でも在来種の島みかんは各家の庭に植えられていたりと昔から喜界島の人々の生活に深く関わってきました。
そんな喜界島で島仕込みのクラフトコーラシロップ『TOBA TOBA COLA(トバトバコーラ)』を製造しているご夫婦、ナオコさんとキースさん。 ナオコさんの故郷である喜界島で、きび粗糖、フードロスの在来種島みかんと14種のスパイスを使った無添加クラフトコーラをひとつひとつ手作業で作っています。
「クラフトコーラ」は、スパイスやハーブ、柑橘類などの原材料にこだわり、手作りで作られるコーラのこと。
製品名となっているキャッチーでかわいい“トバトバ”とは、喜界島の方言で「うきうき、今にも飛び立ちそうな様子」という意味。
お二人が製品造りにおいて一番大切していることで、自分たちも、製品を手に取って下さる方も「うきうき」できるように、“トバトバ”を第一に考えていらっしゃるそうです。
サンゴ礁の島、喜界島で生まれた『TOBA TOBA COLA』は、スパイスによってもたらされる味わい、世界に向けてもの作りに挑むクラフツマンシップ、そして製品を通じて喜界島を五感で知ってもらいたいという想いと共に海を超え、製品を手に取る人を魅了しています。
フードロスの島みかんを使って島のためにできることを
シンガポールという、喜界島からは遠く離れた地で出会ったナオコさんとキースさん。中華、インド、マレーが融合したスパイス文化のある暮らしの中でアジアのスパイスに魅了され、ローカルのハーバルドリンクをよく飲んでいらしたそう。
そんなお二人が『TOBA TOBA COLA』を製造するきっかけは、結婚報告の際にシンガポールから喜界島に一時帰国をした際に目にした、収穫もされず打ち果てていく島みかんの存在。喜界島在来種の島みかんは本来であれば希少価値が高く、きちんと取り扱われるべきもの。
キースさんの父が「もったいないなあ」と呟いた声が頭から離れず、「島のために何かしたい、何ができるだろう」と夫婦で本格的に考え始めることに。
キースさんが島みかんを使用し、愛飲していたハーバルドリンクを真似てシロップを作ったのがクラフトコーラ作りのきっかけとなりました。
フードロスの島みかんと、喜界島産きび粗糖、コーラナッツ(コラの木)から抽出したエキスを含む14種類のスパイスを調合し、作られる無添加・無着色のクラフトコーラシロップ。
キースさんがレシピを考案しましたが、製品として納得がいくものができあがるまで約1年弱の月日がかかったそう。
すっきりとした酸味と爽やかさを持つ島みかんと、ミネラルたっぷりでコクのあると喜界島産きび粗糖の風味をどうやってバランスよく活かしたら良いかが悩みどころでした。
また、子供や年配の方にとってなじみの無いスパイスを使用するにあたり、すべての年代の方が楽しめるようにという思いから、味をまろやかに優しく仕上げるため、スパイスの調合と抽出法に試行錯誤を重ねました。
キースさんはシンガポールで暮らす以前、ビール会社に勤務していました。クラフトコーラ試作の際にこだわったクセになる味合いや、のどごしといったところに、その経験が活かされていたようです。
島のために何かしたいというお二人の想いと、喜界島ならではの産物、自然由来のスパイスが持つちから。これらがギュッと合わさってボタニカルなクラフトコーラ『TOBA TOBA COLA』が誕生しました。
クラフトコーラ作りを通して喜界島や離島を活性化させたい
『TOBA TOBA COLA』の世界観をクリエイティブを通じて発信しているナオコさん。
ココロにすとんと入ってくる文章や、シンプルなのに目を捉えて離さない写真やデザイン。
クラフトコーラ本来の美味しさだけでなく、こういったクリエイティブも含め、すべてが『TOBA TOBA COLA』のクラフツマンシップです。
お二人が造り出す『TOBA TOBA COLA』のことを、喜界島の方々もあたたかく見守ってくれています。島みかんの収穫・買取で会う際には製品についての感想を伝えてくれたり、島外の親戚や友達に広めてくれたりと、応援してくれる姿勢がとても心強く感じられるのだそう。
自然なもの、体に良いものを求める気風が高まっていることもあり、クラフトコーラが注目を集め、TOBA TOBA COLAも多くのメディアに取り上げられています。
TOBA TOBA COLAを通じて、お二人が伝えたいことは、離島である喜界島を五感で知ってもらうこと。
オリジナルデザインの「喜界島TOBA TOBAマップ」を作り、オンラインショップでご購入のお客様に一緒にお送りしています。マップを手にされた方からは、「喜界島のことを初めて知った」、「他の離島も気になる」といった声が寄せられています。
自分たちの活動が喜界島だけでなく、離島の活性化にも繋がっていけたら、と話すナオコさん。
少子高齢化が進み、消滅していく文化がある中、取捨選択し受け継ぎながら、自分たちができる形で島を支えていけたら、と考えているそうです。
海洋プラスチック資源をアップサイクルして作られるエシカルなアクセサリー
ナオコさんは、海洋プラスチック資源を使ったクラフトアクセサリーTOBA TOBA ACCEも製作されています。
TOBA TOBA COLAの一日の製造を終え、美しく沈む夕日を見に行く機会が増えたお二人。海辺に行くとどうしても目につく海洋ゴミをナオコさんは少しずつ拾うようになりました。
食べられていない島みかんをどうにかしたいという想いから始まったTOBA TOBA COLA。
自然のものと対極ではあるけれど、世界的に問題となっている「海洋プラスチック資源」に興味がわき、どうにかならないかと考え始めたところから、アクセサリーの構想が生まれました。 海洋プラスチックを拾って、細かくしてペレット状にし、色を混ぜて板状にし、樹脂で包み込むといった工程を経て作られるTOBA TOBA ACCE。
2021年1月頃から、少しずつ製作を開始しましたが、海洋プラスチック資源の取り扱い方に難しさを感じたそう。
海洋プラスチックを素材にするためには、洗浄や粉砕が必要となりますが、海洋生態系への影響が懸念されているマイクロプラスチックを更に生み出してしまう可能性も。
アップサイクリングのために、新たな海洋ごみを出さないよう非常に慎重に扱っていらっしゃいます。
クリエイティブな面では「海洋プラスチック資源をアップサイクルする意図を言語化することが非常に難しかった」と語るナオコさん。
海に行けばたくさん落ちている海洋プラスチックを人の手でアップサイクルできる量は限界があるし、時間をかけて一握りのアクセサリーしか作れないのに、「なぜ、それをやるのか?」と自問自答し、言葉としてきちんと伝えられるよう、時間をかけたのだそう。
こうした想いと環境にも配慮した丁重な作業で作られる海洋プラスチック資源のアクセサリーは、色も形もどれも世界にひとつとして同じものが無い、唯一無二のアクセサリー。
売り上げの一部は、海を守るための活動に使用し、プラスチックを使用せず、エコ梱包にこだわり、クラフトコーラ製造時に出る食品用ラップやコーラナッツの殻などの資源も、アクセサリーに変換するなど、SDGsにつながる取り組みを行っています。
コーラとアクセの両方があまみハンドメイド大賞を受賞
2022年3月20日に開催されたあまみハンドメイドマーケットで発表された「第6回あまみハンドメイド大賞」。ナオコさんとキースさんは、それぞれTOBA TOBA COLA とTOBA TOBA ACCEを出品。
島の魅力を伝えるメッセージ性や、時代にあった革新性などが評価され、キースさんの「島仕込みクラフトコーラシロップTOBA TOBA COLA」と、ナオコさんの「海洋プラスチック資源のアクセサリー」が見事グランプリに輝きました。
喜界島に在住のため、奄美市で行われた授賞式には参加できませんでしたが、オンラインにて「小さな島の手仕事が評価されたことを嬉しく思います。今後も島の生活の一部になっているものを使い、もっとトバトバ(ウキウキ)するものを作っていきたいです。」と、受賞の喜びを語っていました。
しっかりとした世界観を持ち、海を越え世界に向けてもの作りに挑んでいるTOBA TOBA COLA とTOBA TOBA ACCE。
南の小さな島から発信されたブランドは、背景にあるコンセプトと製品が持つ魅力により、手に取っていただいた方や愛飲者の方を今日も「トバトバ(うきうき)」させています。
TOBA TOBA COLA
https://tobatoba.jp/
TOBA TOBA ACCE
https://tobatobaacce.stores.jp/0
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